相続登記には、どのような書類が必要ですか。
相続登記には、下記の書類が、各1通必要となります。
被相続人(亡くなった人)について
(1) 被相続人の戸籍等(除籍・改製原戸籍等)
(2) 被相続人の死亡記載のある住民票の除票等
(3) 被相続人の所有物件の固定資産税評価証明書
相続人について
(1) 各相続人の戸籍謄本(抄本でも可)
(2) 各相続人の住民票(各相続人のみの記載があれば可)
(3) 各相続人の印鑑証明書
(4) その他
★上記戸籍及び住所に関する証明書等により、事前に法定相続情制度に基づく一覧図を作成することで、これらに代えて他の相続手続等に利用することが可能です。詳細については、ご依頼時にご案内いたします。
被相続人(亡くなった人)について
(1) 被相続人の戸籍等(除籍・改製原戸籍等)
被相続人の相続人となる者が誰であるかを特定するため(他に相続人が存在しないことを証明するため)に被相続人の記載がある戸籍等(除籍・改製原戸籍等)が必要です。
戸籍には、原則その戸籍が編製された後の内容のみが記載されますので、婚姻や転籍等で別の戸籍が編製されますと被相続人に関係する過去の内容を知ることができません。
そこで、被相続人の最も新しい記載がある戸籍より過去の戸籍等をさかのぼって、順番に取り寄せる必要があります。
具体的には、次のような戸籍等(除籍・改製原戸籍等)です。
1. 被相続人の死亡記載のある戸籍又は除籍の謄本
※被相続人が筆頭者の場合
同一戸籍で除籍となっていない者が(たとえば、配偶者が存命である場合)現在もいれば、戸籍は閉鎖されていませんから、被相続人の死亡記載のある戸籍の謄本となります。
また、その筆頭者が死亡したことにより、同一戸籍であった者がすべて除籍(たとえば、すでに配偶者が死亡している場合や子供が婚姻により除籍となっている場合)になってしまうのであれば、被相続人の死亡記載のある除籍の謄本となります。
2. 被相続人の婚姻前の戸籍(又は除籍)、改製原戸籍
※被相続人が婚姻している場合には、婚姻前の戸籍の謄本が必要です。この婚姻前の戸籍には、被相続人の婚姻時期により尊属(両親等)の戸籍(又は除籍)である場合や旧民法下の戸籍である改製原戸籍場合が考えられます。
3. その他、被相続人の記載が載っている戸籍
※転籍があった場合には、被相続人の転籍前の記載はその除籍に記載がありますので、その除籍の謄本が必要です。
また、被相続人が、かなり高年齢で亡くなった場合には、旧民法下の前戸主の除籍謄本や改製原戸籍が必要になる場合があります。
(2) 被相続人の死亡記載のある住民票の除票等
登記簿には、被相続人の氏名及び住所の情報が記載されています。
ところが、被相続人の戸籍には住所の記載がありませんので、被相続人と登記簿に記載のある者が同一人であることを証明するため、被相続人の住民票の除票が必要となります。
また、不動産取得後、被相続人が住所移転をしましても、その変更を登記所に申請しなければ住所はそのまま変更されません。
この場合には、住所移転の登記がないことにより、住民票の除票の記載と登記簿上の住所が一致しないこととなり、同一人であることが形式的にわかりません。
そこで、このような場合には、住所移転前の住民票や戸籍の附票等で住所の変遷を証明する必要があります。
(3) 被相続人の所有物件の固定資産税評価証明書
相続人について
(1) 各相続人の戸籍謄本(抄本でも可)
(2) 各相続人の住民票(各相続人のみの記載があれば可)
住民票の記載は、本籍・続柄・世帯主等が省略されていないものの交付を受けるようにしてください。
(3) 各相続人の印鑑証明書
遺産分割協議書、上申書等が必要となる場合に印鑑証明書が必要です。
ただし、法定相続、遺言書、調停調書、裁判判決等による手続きの場合には不要です。
(4) その他
遺産分割協議書、特別受益証明書、相続放棄受理証明書等